和積公式の作図
前回の記事では、ふつう和積公式で解くような問題を、様々な解法で解きました(まだご覧でない方は是非ご覧ください)。
今回は解法4の図をもとに、和積公式を作図で確かめたいと思います。紙とペン、定規とコンパスを用意して、実際に追ってみてください。
確かめるのは で、とします。
0.準備
①円を描き、直径をひく
②となる2点を、に関して同じ側にとる
まずは円を半径1の単位円としてしまいましょう。
図では垂線が下りていますが、垂線の足を結んだ線分の長さがとなります。
1.をつくる
③の二等分線を引き、円との交点のうち直線に関してと同じ側にあるものを点とする
④からに垂線を下ろし、足を点とする
⑤直線に関してに対称な点をとる
⑥の二等分線を引き、円との交点のうち直線に関してと同じ側にあるものを点とする
⑦からに垂線を下ろし、足を点とする
,はそれぞれとなります。
,がその半分の大きさの角となり、ですから、となります。
したがってです。
2.同士を掛け合わせる
⑧となる3点O',H',A'を、同一直線上にこの順にとる(とれる)
⑨となる点を直線外にとる
⑩を通りと平行な直線をひく
⑪と⑩の交点をとする
新しいフィールドで、比を用いて線分のかけ算を行います。
なので、より、です
よって1の最後の式より、となります
3.との一致を確認する
⑫点から直線におろした垂線の足をそれぞれ点とする
⑬線分STの中点をとり、点とする
⑭コンパスでを確認する
ここまで来ればあとは確認だけです。最後に綺麗に一致したときはなかなか感動します。実際に描いてみたのが以下の写真です。
実際に描いてみると、円Oを利用することで、コンパスを使う回数をかなり節約できることが分かりますね。基本作図を殆ど使っているのでその確認がてら一回やってみては如何でしょうか。